【移転のため閉館】陸軍博物館 Legermuseum デルフト

※ 訪問記は2009年4月時点の情報です。デルフトでは2013年1月6日を最終開館日として、移転のため閉館。

Josua de Grave - The Armamentarium on De Geer Canal, Delft - WGA10383

Josua de Grave (1695) デルフトの武器庫 In Wikimedia Commons 武器庫跡が陸軍博物館として使われていました。

新館HP NMM / 旧館情報(Wikipedia(NL)) Legermuseum

一般: €9.75 火~日: 10:00-17:00
デルフトでは2013年1月6日を最終開館日として、移転のため閉館。 ユトレヒト近郊のスーステルベルフ空軍基地跡に移転、2014年10月オープン。空軍の野外博物館と合併・併設され「国立軍事博物館 Nationaal Militair Museum」と名称も変更となりました。広大な敷地にバスでしか行けないため、外国人旅行者にはちょっと不便になりました。リンク先の新規ページでご紹介。なお、旧公式HPは閉鎖済です。

移転前訪問記(2009年4月)

場所はわかりやすいのに入り口はわかりにくい、日本ではあまり知られていない穴場スポット(でした)。とはいえ、入っていくといきなり戦車や戦闘機があったり、軍事色丸出しなので、あまり興味のない人には抵抗があるかもしれません。ジオラマ、ロウ人形、モニタービデオから、原寸大セットなどの大型のものまで、どちらかというと現物や参加型の展示が多いのも特徴。そのせいもあるのか、いつも子供がやけに多い気がします。 17世紀には、この場所に共和国軍の武器庫が置かれていました。そのため軍事博物館になっていたわけですが、「陸軍」とあるように、「海軍」ものはほとんどありません。

Egbert van der Poel - The Explosion of the Delft Magazine - WGA17991

Egbert van der Poel (1654) 武器庫の爆発 In Wikimedia Commons 17世紀に一度大爆発しています。

八十年戦争のブースは3階の奥。1m×5mくらいの大型のジオラマ(スペイン軍のテルシオ)があります。モニタービデオは2種類あり、蘭語のみのものと蘭・英語のものとあり。英語はかなり平易でわかりやすい。子供は戦車が好きなので、このあたりにはあまりうじゃうじゃ居ないです。

Early Seventeenth Century Infantry Equipment (Ulderick Balck, 1615)

Unknown (1615) 17世紀初期の装備 In Wikimedia Commons

上記リンクから、全所蔵品と文献の検索もできます。 ←このデータベースがどこに行ってしまったのか非常に気になります…。展示は3Dの現物ですが、所蔵品には版画など地味なものも多いです。

'Prins Maurits en de Tachtigjarige Oorlog' ~マウリッツ公と八十年戦争

2009年3月~2010年の予定で特別展を実施していました。 全体的に子供向け展示とのコンセプトでしたが、期待以上に、内容は相当に濃いものです。2009年4月の旅行は、何よりもコレを観に行きました!! (…その後期間延長され、2013年1月の閉館まで常設展示状態だったようです)。 常設展でおなじみの、マウリッツの超イケメン蝋人形と子供鎧のレプリカもこの特設ブースに移されていました。NMMにも展示されているかどうかは、今のところ不明。 NMMには残念ながらありませんでした。

蘭語のみですが各所にモニターがあり、子供時代のマウリッツのアニメーション(ものすごくかわいくなかった…)が、「スペイン人をやっつけよう!」とか言いながら軍制改革について説明してくれたり、クイズやゲーム形式で八十年戦争を勉強したりできます。「武器教練」の内容とか、攻囲戦争の手順とか、これも子供向けクイズと思えないほどマニアックで難しい。また、将校のテーブル、堡塁、武器庫など、原寸大模型や現物がごろごろしていました。登ったりテントの中に入ったりして遊べます。