オランジュ Orange

※ 訪問記は2014年6月時点の情報です。

市観光局公式(英語)サイト office de tourisme

Atlas Van der Hagen-KW1049B12 041-LA PRINCIPAVTÉ DORANGE et COMTAT de VENAISSIN

Jan Janssonius (1630) In Wikimedia Commons

正式には「オラニエ・ルート」ではないのですが、オランイェ家の名前のもとになった重要な街(もとは公国)。

  • オランジュ(仏)
  • ディレンブルク(独)
  • ディースト(白)
  • ブレダ(蘭)

の4都市は、姉妹都市とはまた別の独自の提携を結んでいて(個別に姉妹都市になっている街同士もあります)オランイェ家つながりの強い街です。なのでこのサイトでもここに加えました。

ところで、一般的にオランジュというと世界遺産の街です。古代ローマ時代の劇場と凱旋門がユネスコ世界遺産に登録されています。

オランジュのローマ劇場と凱旋門 NHK世界遺産

ローマ劇場は街の中央、かつ、サン・トゥトロップの丘の真下にあるためさすがに「見る」くらいはできましたが、管理人は当然中には入ってませんし、凱旋門(ちょっと離れてる)も観てません。

ナッサウ公ツアー Princes Nassau tour

Centre hospitalier cours Pourtoules d'Orange 1

療養院 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)

Princes Nassau tour 「ナッサウ公」って言いかたにちょっと違和感おぼえつつも、ナッサウ家ゆかりの地をめぐる観光局おすすめのルート。パンフ見て勝手に歩いて回るルートです。どこでもらえるかわからなかったので、事前に公式からPDFを入手しておきました。

  • プロテスタント教会 ルイ十四世に破壊された後オランイェ公ウィレム三世が再建したもの。
  • 古城 1622年にナッサウ伯マウリッツが完成させたヨーロッパ随一の強固で美しい要塞。だった。サン・トゥトロップの丘の上に有り。こちらもルイ十四世がぶち壊したので、それ以来廃墟。
  • 疾病者療養院 1638年設立、16世紀、マウリッツによって設立、と公式では矛盾した説明だらけなんですが、年号が正しければフレデリク=ヘンドリクが建てたと思われます。
  • 大学 オランイェ公ウィレム一世の弟ルートヴィヒが1573年に設立。オランイェ公フィリップス=ウィレム時代には同数のカトリック・プロテスタントの教授がおかれた。
  • 芸術・歴史博物館 向かいのローマ劇場との共通チケット。オランジュ公領関係の展示もあり。

けれど、これらの建物は「え?これ?なの?」と戸惑うくらいどれもこれも普通で、それとはっきりわかるのは療養院くらい。

Orange (Vaucluse), Temple protestant - église des Jacobins.

プロテスタント教会 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)

古城跡に登る道は、いちおうかんたんな補強で遊歩道ぽくなってるけど山道です。管理人の勝手な感想では、立地や高さ・広さが金沢城址と似ている気がしました。丘の上には廃墟(壁の跡)っぽいものがごろごろしているのに加え、メモリアルプレートなどもあるので、ココがゴールです、ってことはわかるようになっています。下るときは、へんに道があるからといって近道しようとしないこと! おとなしく来た道を戻るのが正解です。でないと獣道を散々行った挙句に行き止まりなんていう大変なことになります(経験談)。

芸術・歴史博物館 Musée d'Art et d'Histoire

Hotel Van Cuyl

博物館入口 In Wikimedia Commons

Musée d'Art et d'Histoire 市観光局公式(英語)サイト

一般: €5.50 (劇場との共通券は €9.50) 夏期: 9:15-19:00

なんだか公式サイトでも複数の名で呼んでいて、オランジュ博物館とかナッサウ博物館でも通じるらしい。古代劇場とペアで入れるにもかかわらず、展示はなぜか18世紀以降のものがメインだったり、意外とコンセプト不明です。ただ、夏のハイシーズンはかなり長い時間開いていてうれしい。訪問月によっては昼休みもあるため、事前に調べると良いでしょう。

オランイェ家関係の「公たちの部屋」は1階入ってすぐ右の一部屋。真ん中に家の模型がどーんと置いてあって、油彩はミーレフェルトのマウリッツとフレデリク=ヘンドリクが2枚ずつ。並べて置いてある八角形の額入りのものはペアと思われます。ラーフェステイン?ぽいフィリベール・ド・シャロンと思われる肖像も。また、歴代オランイェ公とその配偶者の版画がずらっと並べてありますが、なんと、オランイェ公ウィレム(初代)のものが一点も無い!これはめずらしい。

アクセス

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マルセイユ・プロヴァンス空港から電車で1時間20分ほど。けれど1-2時間に1本程度。モンペリエ空港またはリヨン空港からも来れると思います。TGVに乗るには隣のアヴィニョンに移動する必要あり。アヴィニョンとは電車では20分くらい。本数は無い。バスだと本数はあるけれど1時間くらいかかる。オランジュ駅から街の中心へは1km弱。歩いて回るにもほとんど苦はありません。

Ville d'Orange, Vaucluse

サン・トゥトロップの丘から見るオランジュ市街 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)