デルフト Delft
オランダ政府観光局公式ページ デルフト
Joan Blaeu (1649) “Atlas van Loon” In Wikimedia Commons
デルフトは、ハーグと並んでオランイェ=ナッサウ家の聖地のようなもの。観光でも、デルフト焼やフェルメールと並んで、ロイヤルシティを目玉にしています。 スミマセン…管理人はフェルメールに興味がないのと、このサイトの主旨からもはずれるため、フェルメール情報は敢えて載せていません。
新教会・旧教会
※最新の訪問は2017年10月です。その他新教会は、2014年、2009年、2005年、1996年にも訪問。
Oude en Nieuwe Kerk 公式サイト
2014年くらいから旧教会と新教会のホームページが統合されました。そのため、ステンドグラス一覧や墓所見取図など、以前あった良コンテンツが無くなってしまっています。
新教会
オランダ政府観光局公式ページ デルフトの新教会
一般:€5.00(共通チケット)、塔に上る場合のコンビチケット: €8.00 月~土(夏季):9:00-18:00 月~金(冬季):11:00-16:00 他
In Wikimedia Commons
マルクト広場からの外観。この塔には、別料金で登ることもできます。376段。螺旋階段です。疲れるし目も回ります。途中、真ん中くらい(写真茶色部分と白色部分の切り替えあたり)と、いちばん上が展望台になっています。 オランイェ家代々の墓所のある教会です。ウィレム沈黙公の墓所は地下ですが、モニュメントは1階にあるので、誰でも見ることができます。下記は1621年につくられたモニュメントを、30年後くらいに描いた絵画です。
Emanuel de Witte (1656) ウィレム公の墓標とデルフト新教会の内部 In Wikimedia Commons
オランイェ家の地下墓所には入れませんが、地下墓所入口付近に精巧な模型が置かれていて、立体的に把握することができます。この模型で見てもマウリッツとフレデリク=ヘンドリク兄弟の体格差がわかります。(2014年)
2017年秋は絶賛改装中につき、教会内部はだいぶあっさりしていました。床にオレンジ色のルートが描かれるところまでは済んでいましたが、その途中に置かれているモニターにはまだ電源は入っていません。オランダ全体の博物館が動的コンテンツに移行している感がありましたが、その波は教会まで来ているようです。
オランイェ家墓所入口 In Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0)
2017年は墓所入り口もこのようなロープではなく、工事用のロープが架けられていました。
Victor de Stuers (1890) デルフト新教会のオランイェ家旧墓所 In Wikimedia Commons
一般人は墓所内部まで入ることはできません。これは旧墓所の棺の様子。上の2つがマウリッツとフレデリク=ヘンドリク、下の2つがウィレム沈黙公とルイーズ・ド・コリニーです。 ステンドグラスでも有名な教会です。こちらもホームページで詳細確認できます。ホームページ変更のため、現在一覧はありません。
デルフト新教会の「ウィレム窓」 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)
グロティウスもこの教会に埋葬されており、やはり1階にモニュメントと、教会前に銅像があります。旧教会
オランダ政府観光局公式ページ デルフトの旧教会
チケットは新教会と共通 月~土(夏季):9:00-18:00 月~金(冬季):11:00-16:00 他
In Wikimedia Commons
プリンセンホフのすぐ東にある教会です。マルクト広場にある新教会と共通チケットで中に入ることができます。新教会よりも入口が若干わかりにくいです。新教会はチケットのバーコードで入れますが、こちらはまだアナログで、チケット表面に丸を書いてくれるだけ。 下記はファン・フリートによる教会内部を描いた絵画。トロンプ提督のモニュメントです。
Hendrick Cornelisz. van Vliet (1658) トロンプ提督の墓標とデルフト旧教会の内部 In Wikimedia Commons
こちらのステンドグラスも有名です。宗教画が多いですが、下に挙げた窓のようにフェリペ二世やナッサウ家など世俗ものもあります。
デルフト旧教会のステンドグラス In Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0)
墓所は、フェルメールやレーウェンフックのような文化人のほか、マールテン・トロンプやピート・ヘインなどの17世紀の提督が葬られています。確か2014年現在、トロンプかヘインの墓所は経年劣化のため補修工事中だったはずです。2017年には外装全体とステンドグラスの半分くらいが改修中で、おそらく外されている分のステンドグラスについてのパネル展示がされていました。
デルフトパス
Dirk van Delen (1645) ウィレム一世の墓標横の一家族 In Wikimedia Commons
17世紀の絵画ですが、現在の家族旅行の記念写真然としています。
デルフトでは各見どころの入場券がセットになったコンビチケットを何種類か発行していましたが、プリンセンホフの改修のため2014年2月でいったん販売終了しています。おそらく今後はデルフトパスに統一されるのではないかと思います。基本的には居住者向けのパスです。 限られた場所の入場券としてだけではなく、アトラクションや飲食の割引等にも使えるようです。また、デルフトだけではなく、ハーグやロッテルダムの一部で使えます。ただ、コンビチケットが€15程度だったのに比べ、有効期限が1年近くあるとはいえ€60。デルフト・ロッテルダムを短期で重点的に回る予定がない限り、旅行者にはやや高いかもしれません。
デルフト市庁舎
17世紀に建てられた市庁舎です。市長室にはオランイェ=ナッサウ家の肖像画がたくさん掛けてあるそうなのですが、団体ツアーのみ閲覧可能とのことで、基本的に一般公開はされていないようです。
デルフト市庁舎 In Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
写真は、市庁舎向かいの新教会の塔から撮りました。これとまったく同じアングルの映像で、CGで17世紀の風景に処理してあるものが、DVD『真珠の耳飾りの少女』の冒頭に流れます。
Unknown (17th century) デルフト市庁舎の消失 1618/3/4 In Wikimedia Commons
1618年に一度消失した市庁舎。今のものはこの後建てなおされたものです。
治水委員会本部
Cornelis Springer (1877) デルフトの治水委員会本部と旧教会 In Wikimedia Commons
手前の灰色の建物が、17世紀中頃から治水委員会の本部として使われている建物です。もとはホーエンローエ伯フィリップスとマリア(ウィレム沈黙公の長女)夫妻の屋敷のひとつだったとのこと。その後一時期ナッサウ=ディーツ伯エルンスト=カシミールの所有になったこともあったはずです。すぐ右隣がプリンセンホフ、マリアがかつて父親と住んでいた場所です。ここに挙げたロマン主義時代の歴史画は、17世紀の様子を描いています。
デルフトの治水委員会本部 (1897) In Wikimedia Commons (Public domain)
こちら同じ建物の19世紀の写真。たくさんの紋章がついていますが、おそらく初期の治水委員たちのもので、ホーエンローエ家やナッサウ家に関するものは見た感じありません。2014年6月時点で、建物全体改修中。
ロイヤル・デルフト
ロイヤルデルフト社の中庭 In Wikimedia Commons (Public domain)
「ロイヤルデルフト焼工房 デ・ポースレイネ・フレスAnno1653社」は、八十年戦争終戦直後、1653年に設立された陶器工房です。工房見学のほか、絵付け体験も開催されています。絵付けは2名から可で、場合によっては日本語スタッフも可能なようなので、個人旅行にも対応できます。オランダの団体ツアーに組み込まれていることも多いようです。 ちなみに、絵付け体験は、もの(タイル・プレート・花瓶など)によって40ユーロ前後、日本までの送料は別です。送料のほうが高い(50ユーロ前後)可能性がありますので、合計100ユーロは見ておくと良いかと思います。