ザルトボメル Zaltbommel

※ 訪問記は2014年6月時点の情報です。

Zaltbommel 1649 Blaeu

J. Blaeu (1649) In Wikimedia Commons

マース川とワール川に挟まれたヘルデルラントの要地。八十年戦争期には、市独自にスペインからの自治を宣言して「反乱」側に与しました。そのような経緯もあり、オランイェ公ウィレム一世の頃からこの街の防備の必要性は認識されていて、アドリアーン・アントニースゾーンの監修且つナッサウ伯マウリッツの助言によって近代要塞化が勧められました。ヨハン・ファン・オルデンバルネフェルトやコンスタンテイン・ホイヘンスなどの政治家も、要塞の視察に訪れています。 マウリッツとオルデンバルネフェルトがちょうどそんな視察中、スペインのメンドーサ提督に攻囲されてしまったのが1599年のザルトボメル攻囲戦です。

マールテン・ファン・ロスム博物館 Stadskasteel Zaltbommel

Stadskasteel Zaltbommel 公式サイト

一般: €4.00 火~日: 11:00-17:00 ザルトボメルの歴史博物館的なものです。 16世紀前半のヘルレ公国元帥マールテン・ファン・ロスムの家だった建物で、通称は「マールテン・ファン・ロスム博物館」なのですが、正式には市立城博物館という味気ない名称です。

Zaltbommel Maarten van Rossum museum

In Wikimedia Commons (Public domain)

公式サイトにも、ヘルデルラントの美術館一覧サイトにも、きっと載っていない掘り出し物がありそう…との鼻を頼りに訪れてみました。ナッサウ伯マウリッツとオルデンバルネフェルトゆかりの長持があったりしました。マウリッツの衣装らしきものもありましたが、ガウンと帽子が毛皮でふかふかだったので、実際に攻囲戦のあった夏のものではなく、単に当時の衣装のレプリカを置いているだけかもしれません。

Stadskasteel-Zaltbommel-voorheen-Maarten-van-Rossummuseum Nederland-05

便利な写真があった。開館時間。 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)

博物館自体は4部屋+地下室だけで狭いです。うち2部屋がマールテン・ファン・ロスム関係、1部屋が現代の子供向けマンガか何かの部屋で、件の長持などは階段の踊り場にある始末。けれど、庭に回してもらえれば裏側から建物の写真が撮れたりします。そちらのほうが撮れる画は良いです。

アクセス

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ザルトボメル駅から1kmほど。でも体感ではもうちょっと遠い感じ。冒頭の17世紀の地図とほとんど変わらない星型です。