マウリッツハイス Mauritshuis ハーグ
※ 管理人が訪問した最終は2017年10月です。
Bartholomeus Johannes van Hove (1825) マウリッツハイスの外観 In Wikimedia Commons
Mauritshuis 公式サイト/オランダ政府観光局公式ページ マウリッツハウス王立美術館
一般: €14.00 火~日: 10:00-18:00 月: 13:00-18:00マウリッツハイスの建物
直訳すれば「マウリッツの家(邸宅)」。日本語表記では「マウリッツハウス」のほうが一般的かもしれません。この「マウリッツ」は、ウィレム一世(沈黙公)の息子のマウリッツ・ファン・オランイェ=ナッサウではなく、ヤン七世の息子、ブラジル総督のヨハン=マウリッツ・ファン・ナッサウ=ジーゲンのこと。日本だけではなく、英語やオランダ語の観光サイトでも、「マウリッツ違い」に注意、との旨が書いてあるものがあり面白いです。
Unknown (ca. 1655) ヨハン=マウリッツの肖像 In Wikimedia Commons
もとはヨハン=マウリッツが、父の従弟フレデリク=ヘンドリクから土地を購入して建てた邸宅です。美術品(というより新大陸から持ち帰った珍品)の収集のために建てましたが、本人が住んだのはほんの3-4年。下記の絵画は、1660年にイングランド国王チャールズ二世を招いたときの邸内の様子です。
Unknown (after 1660) チャールズ二世を招いての晩餐会 1660/2/19 In Wikimedia Commons
ヨハン=マウリッツ没後1704年に内部が火事で焼失し、その後兵舎・ワイン倉・拘置所などに使われたあと、1820年にオランダ政府が買い取って内装もすべて作り直されました。外観は窓枠が石から木に変わった以外は、現在もほぼ当時のままとのことです。いちばん上の1825年の絵も、ほとんど今と見た目は変わりません。 2014年のリニューアルでは、もとの建物を旧館とし、通りを挟んだ向かい側と地下通路でつながりました。向かいは地下がショップやクロークになっているのは、アムステルダム国立博物館の作りとも似ています。1Fがミュージアムカフェで、2F以上はとくに関係ないようです。
建物そのものの歴史について Geschiedenis van het Mauritshuis in Den Haag Is Geschiedenis
マウリッツハイスのコレクション
Ferdinand Bol and Willem van de Velde (1667) デ・ロイテル提督 In Wikimedia Commons
1875年以降は絵画専門の美術館となりました。中でも美術品的価値の高い絵画のコレクションが多く、所蔵品の絶対数は800点前後と他の美術館とくらべて多くはないものの、少数精鋭といった感じです。有名なのはフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」「デルフト眺望」、レンブラントの「自画像」「テュルプ博士の解剖学講義」など。
Paulus van Hillegaert (1621-1622) カヴァルケイド In Wikimedia Commons
ナッサウ家の皆さんとハーグ亡命中のボヘミア国王一家の図。2017年はこれのマウスパットが大量に安売りされていました。確かに、マーケティング的にあまり需要に合っているとはいいがたいかも…(もちろん管理人は購入してさっそく使っていますが)。 公式サイトから全所蔵品の検索も可能です。サイトもリニューアルし、アムステルダム国立博物館同様、個人使用用に高解像度画像がダウンロードできるようになりました。使ってみた感じ、左カラムのソート機能と結果表示との連動があまり良くなさそう。また、検索語句も蘭語ページは蘭語で(たとえばOranje)、英語ページは英語で(たとえばOrange)で検索する必要があります。 改装工事中、コレクションの多くは日本・アメリカを巡回したり、ハーグの他の美術館に一時貸出されていたりしましたが、一部はそのまま「ウィレム五世ギャラリー」(マウリッツハイスの関連美術館で公式サイトも共通)に展示されます。かつてマウリッツハイスで観ることのできたものが、ウィレム五世ギャラリーに行かないと観られない、ということでもあります。ウィレム五世ギャラリーはビネンホフを挟んだ向かい側と距離は至近。コンビチケットは、別々に買うよりも1.50ユーロだけお得です。 2012年の特別展企画でナノブロックも発売されていました。
アクセス
ハーグ中央駅から500-600mほど。歩いても10分くらいです。いちおうトラム17番に乗っても良いようです。ビネンホフ、ハーグ歴史博物館と近接しています。