ヘット・ロー宮殿 Paleis Het Loo アペルドールン
※ 訪問記は2017年10月時点の情報です。
In Wikimedia Commons (CC0)
オランダ政府観光局公式ページヘット・ロー宮殿
一般: €14.50 火~日: 10:00-17:00
オランイェ公ウィレム三世の別荘として建てられた宮殿。八十年戦争期には存在していなかった建物です。ウィレム三世以降、オランイェ家の宮殿として使われ続け、今は外部公開もされています。正直、八十年戦争期のものは薄いだろうと思っていたのですが、ここはオランイェ財団の本拠地でもあるため、逆にとんでもない品ぞろえでした。良い意味で期待を裏切っています。 2018年から改装予定のようです。完全に閉鎖ではなく、改装モードで一部展示は続けられるようです。
In Wikimedia Commons (CC0)
2017年訪問時には、36の展示室があり、それぞれにテーマがあります。後半こそ近代・現代に近くなってきますが、かといって、近現代の歴代オランイェ公が自分のご先祖を大事にしていたこともあり、八十年戦争期のものも要所要所に出てきます。 公式サイトでは所蔵品を見ることもできます。
図書室 In Wikimedia Commons (CC BY-SA 3.0)
図書室には、ウィレム一世の蔵書だった品もありました。ガラスの中なので写真にはうまく写りませんが…。
In Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)
展示室番号11の絵画ギャラリーには、あちこちでみた絵画がたくさんあります。
Paulus Moreelse (1621) In Wikimedia Commons
ナッサウ=ディーツ伯エルンスト=カシミールの妻ゾフィー=ヘートヴィヒと3人の息子の肖像。これもレーワルデンではなくここにあるのにびっくり。これは展示室番号11の絵画ギャラリーにありましたが、展示室5「ホワイトホール」(といっても部屋ではなく通路と階段)にはフリースラント・スタットハウダーゆかりの肖像画が10点近く飾られています。ほかにゾフィー=ヘートヴィヒは展示室8にもあり。
Gerard van Honthorst (1633) In Wikimedia Commons
展示室番号14にある、フレデリク=ヘンドリクの妻アマーリア・フォン・ゾルムス=ブラウンフェルスと、フレデリク=ヘンドリクの姪ダービー伯夫人シャルロット・ド・ラ=トレモワイユ。年齢が近いので仲良かったのかもしれません。攻囲戦の絵もちらほらはありましたが、基本的に肖像ばかりでした。 残念ながら絵画を集めた図録はなさそうでした。
オランダ紋章局博物館
de Orde van de Unie (1808) In Wikimedia Commons
公式ページMuseum van de Kanselarij der Nederlandse Orden
一般: ヘット・ロー宮殿の入場料に含む 火~日: 13:00-17:00
宮殿中央が本体としたら、建物のうち右翼側が騎士団博物館になってます(ちなみに左翼側は特別展)。この展示室のメインであるオランダの騎士団(オランダ独自の騎士団も八十年戦争期にはまだ無いのですが)の騎士団章などは2F右側で展示。2F左側にはヨーロッパ各国だけでなく、日本の勲章などまで大量に飾られていましたが、最初の入口の部屋にオランイェ公フィリップス=ウィレムの肖像画があるくらいで、2Fはすべて比較的近代になってからの展示です。 1Fにはオランイェ家にまつわる文物が飾られています。通路側には紋章入りの陶器やガラスなど、小部屋にはメダル、マイセン焼、時計、胸像などモチーフによって部屋が分けられています。廊下のいちばん奥の隅にウィレム一世の彫像や、マウリッツ、フレデリク=ヘンドリクの肖像があります。
van Delen (1630-1632) In Wikimedia Commons
ファン・デーレンの三部作もここに(1F右側)。壁画だったんですね。 開館時間が宮殿より遅いのでご注意。
アクセス
アペルドールン駅からバスで15分ほど。ミュージアムカードを持っていれば、正面から入らず横のTuinmanslaanからショートカットも可能。 途中、ズトフェン駅から私鉄に乗り換える際、複数の私鉄が同じ番線に何両も停まっているため迷いやすいです。