THE ハプスブルク(2009)
ベラスケス(1653-1656)マルガリータ・テレサ王女 In Wikimedia Commons
公式ホームページ: THE ハプスブルク
- 開催年月日: 2009年9月25日(金)~12月14日(月)
- 開催地: 国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
- 主催: 国立新美術館、読売新聞東京本社、TBS
- 企画協力: ウィーン美術史美術館、ブダペスト国立西洋美術館
鑑賞メモ
ハンス・フォン・アーヘン(1602)神聖ローマ皇帝ルドルフ二世 In Wikimedia Commons
ウィーン美術史美術館、ブダペスト国立西洋美術館の収蔵品を中心とした、主にルドルフ二世のコレクションの展示会。同じくウィーン美術史美術館の、2004年の「栄光のオランダ・フランドル絵画展」とはかなり違った雰囲気です。図録の後方にも、ルドルフ二世をオタク呼ばわりした詳細な解説があって実に楽しい。展示構成は下記のとおり。
- ハプスブルク家の肖像画
- イタリア絵画
- ドイツ絵画
- フランドル・オランダ絵画
- スペイン絵画
- ウィーン美術史博物館の宮廷武具コレクション
- 美術収集室の美術工芸品
- 明治天皇から皇帝フランツ・ヨーゼフ一世に贈られた画帖と蒔絵棚
とはいえ広告手法は、マルガリータ王女(ベラスケスが肖像を描かなければこれといって有名でもない)、女帝マリア・テレジア、皇妃エリーザベト、と、女性3人を前面に押し出した、非常に女性を意識した展示会でした。実際、会場に居たのも女性が多かったです。おかげさまで、フェリペ二世の蝋人形つき全身鎧の前は皆スルーだったので、長時間その前を占拠していても大丈夫でした。
フェリペ二世の蝋人形つき全身鎧 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)
そもそも宮廷武具コレクションとして1項目設けてあるんですけどね…。なお、このフェリペ二世の鎧は1992年にも来ていました。
ダーフィト・テニールス(1648)「村への襲撃(農民の苦しみ)」 In Wikimedia Commons
こちらも2004年に、対画の「農民の喜び」と一緒に来日していました。レオポルト=ヴィルヘルム大公のコレクションの中でも有名な1枚で、八十年戦争終結の寓意画とされています。